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子供の頃はヒーローになりたかった。時間が経ったらいろいろわかりますね。こんなしょうがない大人になりました。どうにも、ごちゃまぜなかんじで勝手に人生過ごしますわ。 とにかく回収されるまでが生涯です。骨の残る破棄物編集所へようこそ。

たゆたうダストボックスの燃える日

   

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中途小説? とある一週間「週末いち」


(さとる)

よれよれの布キレを切り刻んだ真っ黒なようふくだったから、名札を止めていたあんぜんぴんで、穴をふさいだ。でも、ねえちゃん怒った。謝る代わりに、笛でぴろぴろ演奏したら、うるさいって、また怒られた。なんだよ、ねえちゃんが聞いてる音楽の真似しただけなのに。
*

(土)

サッカークラブのコーチが、さよなら、といった。
どうしてですか?ときいたら、結婚するんだ、といった。
けっこんって?ときいたら、ぼくがあかちゃんを育てるんだよ、とにこにこした。俺はにこにこした顔ににこにこできなくて、のどがむずむずしたので、えへんといった。
*

(あゆみ)

私はテレビを買った。
テレビとそれから冷蔵庫とパソコンとそれから大きなコンポを買った。
学校に近くなったから。VIA様のライブ映像をぎりぎりまで見ていられる。きのう佐山と渡り廊下ですれちがったとき、返事はいつ?ときかれた。なにもおもいだせなくて、なにが?ときいたら甲子園にいくんだって言ったから、おめでとうとだけいって、さよならした。その日は夜6時からのミュージックライトの予約を忘れていたので、少し急ぎ足で新居へ帰った。楽しみ。今日の夜こそ見るんだ。
*

(土)

夜のゴミ捨てだから、そのときにむかしの要らなくなった本をいっしょにすててしまおうとおもった。美しい男の子たちの本だ。それらの表紙を重ねてビニールの紐でしあったら、VIA様のことを思い出したので、その日の夜はVIA様がわたしに投げてくれたギターのピッグを抱いて眠った。

(日)
弟が女の子を泣かせたから落ち込んでいるとさっそく母が電話を寄越した。
よくわからないよ、と私はこたえたけれど、それには満足できなかったらしいので、すてきなものを送っておくよ、とわたしはいっておいた。電話を切ってから、幼馴染からもらっていた甲子園の砂が入ったピンを包んであげることにした。早く元気になれ、と念じながら。
*
友人のさつきがうちにきた。今度の部活発表会があるらしい。がんばってね、とわたしはいった。誕生日だからって、本を2冊もらった。外国の絵本と日本の絵本だった。迷ったけどね、と彼女は笑っていったので、わたしはありがとうとお礼をいった。

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ふじとう(moccomoco)
音楽と芸術と歌といろいろを愛する22さいの人間です。さいきん内面の統一をはかるいみで別名でツイッターやってみたりした。ここはとにかく燃えるごみ出しの日に出しきれなかった愛着あるごみくずたちを丸めてポイするより救いのあることは何かって考えて、それでただならべた

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